足るを知る

スーパー行った。
シャンプーの詰め替えを買うためレジに並んだ。
以前はネットスーパーで まとめ買いしてたけど、
最近は必用な量を必用な時にしか買わない。
節約も兼ね、余計な物は買わないことにした。
それにネットスーパーでは
激安シャンプー売ってないから店頭で買うしかない。

そんなわけで 98円の詰め替えシャンプーと

安い洗顔料を持って並んでると、
前にいた女子高生が（中学生ではないだろう）
レジ近くにあった化粧品を手にし、隣にいた母親に渡す。
母親が 何これ？って顔すると
「美白」の一言で、母親は“ふ～ん”と
買い物かごに入れ、レジに出した。

それ、２千円近くするよ。
なのに わずか数秒で買うなんて。
それより高校生でしょ。

そんなの まだ要らないでしょ？
よく説明書読んだ？
値段見た？
親も甘やかしすぎじゃない？

後ろで見ていながら 心でアレコレつぶき
激安品しか買えない自分が惨めになった。
でも、以前の自分もああだったんだ、
何でも欲しい物は買えてたんだ、
人のこと言えないか、と。


今は「足るを知る」の精神なのだ！
と自分に言い聞かせる。


足るを知るとは、
老子が記した「道徳教」の一節が由来らしく、
続きがあることを つい最近知った。

   足るを知る者は富み、
   強めて行う者は志有り

四字熟語では「知足者富」

身分相応に満足できる人は心豊かで、
努力し続けることで目的を果たしている。
と言うような意味なんだそうな。


物や財産がなくても自分に必用なものだけを満たし、
感謝の気持ちを忘れなければ
精神的に豊かで幸せになれる。
まさに今の私に言い聞かせるような言葉だが、
頭では分かっていても、
まだまだ手放した物への執着心を捨てきれないので、
修行が足りない。
ただ、今は欲しくても何も買えない、
何も得られない現状なので、
嫌でも足るを知るを強行せざるを得ない。

この老子の教えを戒めの言葉と受け止め、
真に強い人となれるよう心がけていかなくては、
と、安いシャンプー握りしめて思った。